ごあいさつ

こんにちは。整形外科の眞島です。私は膝(ひざ)関節の外科を専門にしております。
実績としては、人工膝関節の手術、「人工膝関節置換術」を2,500例以上しております。
膝の十字靭帯(じんたい)の再建という、スポーツ選手の治療も約700件、この30年間で手術をしてきております。

膝関節の代表的な疾患・治療

眞島 任史

膝関節の代表的な疾患・治療についてご説明したいと思います。

膝の疾患は通常、中高齢者と若い方に分けて考えますが、高齢者の方に関して一番代表的なのが 「変形性膝関節症」という疾患です。
日本の人口のおよそ10分の1くらいの人が、この「変形性膝関節症」になっていると言われています。

この「変形性膝関節症」の症状としては歩き始めの痛みや、特に階段の下りる時が痛い、というのが症状の始まりです。だんだん悪くなってくると膝関節が動かなくなったり、歩行距離が短くなることで、日常生活に支障をきたすようになります。

治療はまず「運動療法」、いわゆる「リハビリテーション」で筋力を鍛えます。ある程度痛みがある場合には、関節の中にヒアルロン酸という薬剤を注入するという保存療法をします。
ただそれでどうしても痛みが良くならない場合には、最終的には人工関節を用いた治療になる、という流れです。

受診のタイミングについて

眞島 任史

病院を受診するタイミングについてですけれども、基本的にはみなさん、心配なことがあれば病院に来ていただいて相談する、ということが一番だと思います。

その相談の中で治療をする必要があるのか、ないのかを判断させていただいて、リハビリテーションが必要であればやりますし、そうではなく、少し進んだ治療が必要であればそれをやります。
そういう、それぞれの症状の段階に合わせた治療をすることになると思いますので、みなさん痛みをガマンして家にいないで、心配なことがあればすぐ病院に来て、相談をされるのがいいと思います。初期の変形性膝関節症であれば、関節症進行の予防が可能です。

眞島 任史(まじま ときふみ)

専門:
膝関節外科、関節鏡下再建手術、スポーツ整形外科
資格:
医学博士、日本整形外科学会専門医、同認定リウマチ医、
日本体育協会スポーツドクター、リウマチ学会専門医
所属学会:
日本整形外科学会(VTEガイドライン策定委員)
日本人工関節学会(評議員)
日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会(評議員)
略歴:
昭和59年・・・北海道大学医学部医学科卒業、北海道大学医学部附属病院 整形外科に勤務
平成2年・・・北海道大学工学部応用電気化学研究所研究員としてBiomechanicsの研究に従事
平成7年・・・北海道大学医学博士
平成9年・・・ カルガリー大学整形外科にてBiomechanicsとBiologyを融合した研究に従事
平成15年・・・北海道大学院医学研究科助教授
平成19年・・・北海道大学院医学研究科人工関節・再生医学講座 教授
平成25年・・・国際医療福祉大学病院 教授・整形外科部長
平成29年・・・日本医科大学 整形外科・リウマチ外科 臨床教授
令和2年・・・日本医科大学 整形外科学主任教授