看護部長 古門 政剛
当院は2014年6月に新規開院をしました。開院からこれまでは電子カルテの導入、各基準の作成など全てが無の状態から整備をしてきました。そして次のステップとして理想の看護をめざし「知識・技術」と「思いやり」をふたつの車輪としてわたし達はまた走り始めました。
ひとつ目は適切な看護を行う上で必要となる知識や技術。従前より最も重要と位置付けられており、もちろん当院でも補助アサイメントやチューターシップといった教育制度を導入し、またルールやマニュアルの策定を行いながら日々の研鑽を重ねております。そして同等に力を注いでいるのがもう片方の車輪である「思いやり」の実現です。
看護業務を仕事と割り切り、しっかり行う姿勢はとても大切です。しかし、看護の職に就く方は少なからず奉仕の心があると思いますし、患者さんを看護するうえで思いやりから生まれる看護の視点はとても重要です。
対人スキルを磨きコミュニケーション力を高めることを目的とした接遇委員会の設置、研修等を充実させ「思いやり」を接遇という形で表現する術を身に付けることを目標としています。それは院長の理想である「スタッフ全員が仕事が楽しくできる職場」を実現するためでもあり、患者さんだけでなく、スタッフ同士でも「思いやりの心」を持つことで、良い関係を構築していくものだと私は思っています。
そこで形成された関係はチームワークとなって日々の看護業務にも波及し、患者さんにも細やかな気配りと目配りを意識するようになるでしょう。やがて自然に笑顔が生まれ、そして笑顔は相手に対する好意や親しみだけでなく、安心や信頼感をもたらすと信じています。日々の成長を実感し、「患者さんだけでなく職員も自然と笑顔になれる」そういう病院をスタッフと共に作っていきたいと思っています。
看護職員の負担軽減及び処遇の改善に資する具体的な取り組み
【目標】
1 多職種と連携し、看護業務の負担軽減を図る
2 各委員会と協働し、業務分担の見直しや効率化を図る
3 看護要員(看護師・准看護師・看護補助者)の人員配置数を安定させる。
【取り組み】
1 医師との業務分担の明確化
2 医師事務作業補助者を補充
3 理学療法士を確保し、病棟内のリハビリを強化
4 臨床検査技師との入院患者データの共有
5 放射線科との検査時間の調整
6 看護補助者との業務範囲の見直しを1回/年実施
7 計画的な人員配置数を算出し、派遣などの活用を検討。
8 リーダー業務内容を見直し、業務量の標準化
9 外来対応が多い曜日に外来夜勤を配置
10 クリニカルパスの作成